【お子さんがいらっしゃる方への制度①】
こんにちは!野口です。
朝方、寒い日が増えました💦
寒さに伴い、少しずつまわりの木々が赤く色づいてくるのでしょうね。
今回は、お子さんがいらっしゃる方の子育てに関する育成費などの制度についてご紹介いたします。
今回ご紹介する『児童手当』などはお住いの市区町村などから申請書が来て申請されている方は多いかと思います。一方、家庭のご事情で世帯の変化があったり、その後引っ越したりすると、申請し忘れがちな「児童扶養手当」「児童育成手当」もあります。気になる方は児童福祉課の窓口にてご確認ください。 ※お子さんの医療費についてやひとり親家庭の方への詳しい制度はまた次回以降にご紹介いたします。
1、【児童手当】
家庭等における生活の安定と、次代の社会を担う児童の健やかな成長に資するため、中学校修了前までの児童を養育している方に児童手当を支給する制度です。
○支給要件…中学校修了前(15歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある)児童
○支給方法…原則として、毎年2月(10月~1月までの分)、6月(2月~5月までの分)、10月(6月~9月までの分)に前月分までをまとめて支給
【手続きの際、必要なもの】
○認定請求書(各区市町村の窓口にあります)
○健康保険被保険者証の写し等(請求者が被用者(会社員等)である場合)
○請求者及び配偶者の所得証明書(1月1日以降にほかの区市町村に住所が変わった場合)
○請求者の口座番号が確認できるもの
○印鑑
○支給要件によっては、他の書類が必要となる場合があります
※マイナンバーを掲示することにより、省略できる書類があります
手当て所得制限について詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/kosodate/teate/aramashi.files/31leaflet.pdf
2、【児童育成手当】
ひとり親家庭の児童(育成手当)、または障害もった児童(障害手当)に対して児童育成手当を支給することにより、児童の福祉の増進を図ることを目的としています。児童育成手当は、各区市町村が条例を設置し実施している事業です。(都制度)
『支給要件』
次のいずれかの状態にある18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童を扶養している方
○父母が離婚した児童
○父又は母が死亡した児童
○父又は母が重度の障害を有する児童
○父又は母が生死不明である児童
○父又は母に1年以上遺棄されている児童
○父又は母がDV保護命令を受けた児童
○父又は母が法令により1年以上拘禁されている児童
○婚姻によらないで生まれた児童
『児童育成手当(障害手当の場合は)』
障害がある20歳未満の児童を養育している方に手当を支給する制度です。
『対象となる方』
次のいずれかの障害に該当する20歳未満の児童を養育している方が対象となります。
○知的障害で「愛の手帳」1・2・3度程度の障害をもつ児童
○身体障害で「身体障碍者手帳」1・2級程度の障害を持つ児童
○脳性マヒ又は進行性筋萎縮症の児童
『支給方法』(育成手当・障害手当)
○原則として毎年、2月(10月から1月までの分)、6月(2月から5月までの分)、10月(6月から9月までの分)に前月分までをまとめて支給
『支給対象外』
以下のいずれかに該当する場合は支給されません。
〇児童が児童福祉施設等に入所しているとき
〇児童が父母と生計を同じくしているとき
〇児童が父(母)および父(母)の配偶者と生計を同じくしているとき(事実上の配偶者も含みます)
『手当額(平成31年度)』
児童1人につき、次の額(月額)が支給されます。
13,500円
『所得制限』
保護者の前年の所得が別に定める限度額以上の場合は支給されません。
『手続きの際必要なもの』
○申請書(各区市町村の窓口にあります)
○請求者及び支給要件児童の戸籍謄本(育成手当)
○支給要件児童の障害の内容がわかる書類(障害手当)
○1月1日現在、他の区市町村にお住まいだった方は、該当住所地の区市町村の発行する「所得証明書」(所得額、扶養の状況、控除額のわかるもの)
※マイナンバーを掲示することにより、省略できる書類があります
3、【児童扶養手当】
児童扶養手当は、かつては「母子手当」と呼ばれていたものです。平成22年8月以降は父子家庭も支給対象となっています。母子もしくは父子家庭の生活の安定と自立促進を通じて児童の健全育成を図ることを目的にした制度となっています。こちらも所得制限がありますが、全部支給、一部支給と段階を踏んで所得制限がありますので、正社員などで収入ラインががギリギリという方も一部支給に当てはまることがあります。まずはお問い合わせをしてみて下さい。
『支給要件』
18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあり(20歳未満で政令で定める程度の障がいの状態にある者を含む。)、次のいずれかの状態にある児童
○父母が離婚した児童
○父又は母が死亡した児童
○父又は母が重度の障害を有する児童
○父又は母が生死不明である児童
○父又は母に1年以上遺棄されている児童
○父又は母がDV保護命令を受けた児童
○父又は母が法令により1年以上拘禁されている児童
○婚姻によらないで生まれた児童
『支給制限』(以下の場合は受けられません)
○児童が里親に委託されている場合
○児童が児童福祉施設等に入所している場合
○児童が父又は母の配偶者(事実上の配偶者を含む。)に養育されている場合
○請求者又はその扶養義務者等の前年(1月から10月までの月分の手当については前々年)の所得が一定以上ある場合
○請求者又は児童が日本国内に住所を有しない場合
所得制限の算定方法についてはこちら…🌸 https://www.mhlw.go.jp/content/000341592.pdf
『支給方法』
○2019年11月から、児童扶養手当が年6回支給となります
○原則として毎年、奇数月に前2か月分をまとめて支給
1月、3月、5月、7月、9月、11月 ※ただし2019年は、4月、8月、11月に支給
詳しくはこちら…🌸 https://www.mhlw.go.jp/content/000471938.pdf
『手続きの際、必要なもの』
○認定請求書(各区市町村の窓口にあります)
○請求者及び児童の戸籍謄本
○世帯全体の住民票の写し
○1月1日現在、他の区市町村にお住まいだった方は当該住所地の区市町村の発行する「所得証明」(所得額、扶養の状況、控除額のわかるもの)
○口座振替依頼書(各区市町村の窓口にあります)
○請求者の口座番号が確認できるもの(通帳等)
○印鑑
○支給要件によっては、他の書類が必要となる場合があります
※マイナンバーを掲示することにより、省略できる書類があります
4、【特別児童扶養手当】
精神又は身体に障害を有する児童について手当を支給することにより、これからの児童の福祉の増進を図ることを目的にしています。
『支給要件』
20歳未満で精神または身体に障害を有する児童を家庭で監護、養育している父母等に支給されます。
『支給月額』(平成31年4月より適用)
1級 52,200円
2級 34,770円
『支払時期』
特別児童扶養手当は、原則として毎年4月、8月、12月にそれぞれの前月分までが支給されます。
『所得制限』
受給者もしくはその配偶者又は扶養義務者の前年の所得が一定以上であるときは、手当は支給されません。
※詳しくは・・・こちらをご覧下さい。
🌸 http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shinsho/teate/toku_ji.html
『支給手続き』
住所地の市区町村の窓口へ申請して下さい。
2・3の共通点として…「児童扶養手当」・「児童育成手当」は離婚や死亡などで父または母がいない児童を監護している母子家庭または父母以外で児童を養育している方、もしくは児童を監護し、かつ生計を同じくしている父子家庭の方に支給される手当です。各種項目があてはまれば、併給も可能です。
上記の2つの違い…「児童扶養手当」は受給者の所得制限のほかの同居の扶養義務者についても所得制限が設けられています。また、養育費を受け取っている場合は、その8割が受給者の所得として算入されます。その他に、受給者または児童が公的年金を受給する場合、手当額から年金額を差し引いて支給する併給制度もあります。(手当の額より年金の額が高い時は、手当は支給されません)
詳しくはこちら 🌸 https://www.mhlw.go.jp/content/000336139.pdf
一方「児童育成手当」は、受給者のみに所得制限が設けられており、限度額は「児童扶養手当」よりも高く設定されています。同居の扶養義務者の所得制限や養育費の所得算入、年金受給による手当額の併給制限はありません。
児童扶養手当のイメージとして離婚が成立しないと受けられないとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、離婚が成立していない場合も適用される場合があります。
「別居」をしている時も支給対象となるケースがあります。「父または母がDV保護命令が出ている場合」や「父または母が引き続き1年以上遺棄している児童」の時です。「遺棄」という場合は、「父(または母)が児童と同居しないで監護義務を全く放棄している場合」とされていて、具体的な設定基準が定められています。
そして、父(または母)が「失踪」した場合や父(または母)の「生死があきらかでない時」なども相談してみると条件が合えば申請できる場合があります。家庭のご事情で、おひとりで子育てをせざるをえないお困りの状況の時は、まずは市区町村の児童福祉課の相談窓口までお問い合わせください。
上記のように受給資格があっても知らずに、ひとりで大変な思いをしてしまうこともあるかもしれませんね💦 日本の制度は申請主義ですので、まずは、地域の児童福祉課の窓口までご相談下さい。適用になりそうな制度を紹介してくれるきっかけになるかもしれません。
参考 厚生労働省・東京都保健福祉局ホームぺージ