山﨑さん(公認心理師・臨床心理士)

「失敗を容認し、意思を尊重した支援を目指して」

  • リワークトレーナー 山﨑さん
  • 公認心理師、臨床心理士
  • 2023年4月入社

-簡単な自己紹介をお願いします。

EXP立川で就労支援スタッフをしている山﨑です。

-どんな仕事をしているのですか?

就労に関するトレーニングのプログラムの講師や、担当する利用者様の日々の生活の課題について一緒に考える支援員をしています。また、公認心理師と臨床心理士の資格があり、前職では病院の外来で働いていた経験から、利用者様の心理検査(WAIS-Ⅳ)などを行なっています。

-心理のお仕事に興味をもったキッカケなど教えてもらえますか。

もともと中学生の頃から犯罪心理に興味を持っていました。その影響で大学も心理学を専門的に学べるところを選び、資格を取得し、心理職として働き始めました。

前職の病院では、当初、精神障害のある方が安定した日常生活や社会復帰を目的とした「デイケア」で働いていました。患者様とゲームをしたり、お菓子作りをしたりなど、とても楽しい時期でした。

その後、「外来」へ異動になります。外来では、医師の判断が絶対です。指示通りにカウンセリングや心理検査をこなし、医師へその情報を共有する毎日を送っていました。規模の大きい病院でしたが、医師7~8名に対して、公認心理師・臨床心理士は私一人という環境でした。その高い業務負荷から、仕事を続けるのが難しくなり退職しました。

-転職のキッカケや入社理由を教えてください。

病院を退職した後、1年強の充電期間を経て、福祉領域に興味を持ち、EXP立川の求人が目に入って応募しました。

EXP立川で行なわれた二次面接がとても印象に残っています。サービス管理責任者の奥主さんと、主任の奥山さんが面接官だったのですが、まるで漫才のボケとツッコミのようでした。

しかも、ツッコむのが、部下である奥山さんからだったのがとても新鮮でした。病院で働いていたときは、上司に部下が何か言うのは御法度だったので、とても驚きました。

同時に、その様子から事業所の風通しの良さが手に取るように分かり、とても良い印象を受けたのを覚えています。その面接も通過し、現在に至ります。

-EXP立川での仕事のやりがいは、どういったところにあるのでしょうか?

利用者様の「できることが増えていく」様子を見ていると、やりがいを感じます。

EXP立川で働き始めた当初は、前職の医療領域でのアプローチとの違いに戸惑っていました。

「心理職としての仕事」という共通性はあるものの、「症状を治す」ことをメインに考える医療に対して、福祉では「症状や特性のある現状を認め、その上でそれぞれ幸せな生活の送り方を考える」というアプローチになります。頭では分かっているつもりでしたが、つい治療や症状の改善に目がいってしまっていました。

利用者様をどのようにサポートするかを決める「個別支援計画」の作成ひとつとっても、医療寄りになっていた自分の思考回路を組みなおす必要がありました。「病気を治す」「障害特性をなくす」のではなく、「症状や特性を前提として、どう対策を立てて就職に持っていくか」を考える必要があります。

そのために、「ここは就労支援の場」と何度も心の中で唱えていました。

そう意識しながら利用者様と接していくうちに、当初は通所すら難しかった方が、数ヶ月が経つと、継続して通っていただけるようになりました。その利用者様の考え方も「自分はダメだ」と自己否定に走りがちだったものから、「将来はこういうことをしたい!」と前向きなものへと変化していきました。

過去にとらわれて前に進めない状態から、将来の自分に思いを馳せ、就労へ向けて一歩も二歩も踏み出せたその様子を見て、本当に良かったなぁ!と感じました。

-最後に、EXP立川の雰囲気を教えてください。

「ざっくばらん」な雰囲気が魅力だと感じています。風通しが良く、自分の意見を尊重してもらえて、言いたいことは言える文化がEXP立川にはあります。

そのぶん、「自分の意見を持たないといけない」という難しさもあります。ただ、どんな意見であってもみんな傾聴してくれるので、そこに大変さを感じることはありません。

また、利用者様に対しては、最大限その意思を尊重する「見守り」の姿勢が非常に強いという印象もあります。たとえ失敗することが目に見えていたとしても、その失敗を容認し、まずは利用者様の意思を尊重する。

支援は、あくまで利用者様が自走できるようになるのが目的だと考えています。支援する側から口出しをして一時的にはうまくいったとしても、長い目で見るとそれは余計なことです。

そういった視点を持ち続けられているのが、EXP立川の良い雰囲気であり文化だと感じています。

このインタビューだけでEXP立川の支援内容をご理解いただくのは難しいかと思います。随時、見学や体験を受けつけておりますので、お気軽にご連絡ください。

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